2023.07.31
早いもので、2023年もあと5か月。我々夫婦は、この6月で東京から京都に移住してきて丸2年を迎えました。
長かったようで短かったこの2年間、あらためてどのような生活しているのか、一部ですがご紹介しようと思います。
これから京都移住を考えている方にとっても、何か参考になればうれしいです。
可愛いたぬきたちは、京和室に飾ることをイメージして購入
我々が今住んでいる物件は、築60年弱の貸家です。
我々は2人ともマンション&団地で暮らした経験しかなく、せっかく京都に移住するなら一軒家に暮らしてみたいと漠然と思っていました。
「京都といえば町家だ!」と意気込んで最初は、町家も探してみたものの、そもそもの物件数が少なかったり、フリーランスだと審査がおりなかったり(泣)。しかも、町家は構造上隣の家と近く、音の面でかなり気を使いそうだと思い始めました。
そのため、今住んでいる物件は、町家ではありません。冒頭のとおり築年数も古く、外観は古いにもかかわらず、システムキッチンが設置されているなど室内はリフォームがなされており、きれいなところも気に入りました。
千鳥が遊ぶお気に入りの欄間
東京で住んでいたマンションよりも、部屋数が多く、さらに家賃も安い!と喜んでいましたが、やはり古い物件ならではの大変さも。
実際に住んでみると、噂に聞いていた真冬の寒さがとんでもなくつらいことに絶望しました……。暖房をつけても、壁づたいに冷気が漏れ出ていて、まったく部屋が暖まらないのです。
さらに家の周辺は生命力にあふれた雑草が。抜いても抜いてもたくましく生えてきます。お風呂場になめくじが出現したのも衝撃的な体験でした……
東京のマンション暮らしにはなかった苦労が多いものの、日当たりが良く家周辺も静かな環境はとても気に入っています。
さらにダイニングの隣には昔ながらの京和室があり、床の間や欄間があるのがすごく良い!欄間には千鳥もいて、可愛いなぁと眺めながら過ごす毎日はなかなか良いものです。
どこを歩いても風情がある西陣エリアの住宅街
こうして始まった我々の京都ライフでしたが、引越してきてまず検討したのが、町内会への加入でした。
東京に住んでいたときは、町内会はもちろん加入しておらず、そもそも隣に住む人の名前も顔もよく知らない状態が当たり前でした。
京都でも加入しなくても良いのでは……と考えましたが、区役所の方や不動産仲介業者さんにも「町内会に入っておくと地域に馴染めるよ!」とおすすめされ、最終的に加入を決意。
加入してから、町内会長さんに挨拶したり、回覧板を回したり、また組当番になると、防災用の赤いバケツに水を入れるなど、町内会の業務にも馴染んできました。
そんな生活を過ごし、2年が経ったある日、まさかのまさか、町内会の副会長に選出……!
今年は、コロナがあけたこともあり、地蔵盆や体振などは通常通り行われるとのこと。つまり、そのための準備を会長、副会長、会計の三役で分担するのですが、何せイベントは4年ぶりということで、引き継がれていないことも多く、三役の中でも詳しい人に聞きながら準備を進めているような状況です。
地蔵盆は、いよいよこれから本格的な準備が始まるので、不安もありつつ、ワクワクした気持ちもあります。
役員は大変なことも多いですが、ご近所の方々との接点も増え、自分たちが住んでいる街により愛着がもてるようになったのも事実です。
裏千家が並ぶ小川通の一部は、いつ来ても美しい
京都に移住したなかでとても気に入っているのが賀茂川(鴨川)。それと、同じくらい西陣エリアをぷらぷら歩くのも楽しくて気に入っています。
特に裏千家が並ぶ通りや、西陣織の工房が並ぶ通りなど、いかにも京都だなぁと感じる通りは何度歩いても風情を感じます。
堀川商店街の周辺も、おいしいスイーツ屋さんやアートギャラリーがあって、目的なく歩いているだけでもとても楽しいです。
心のオアシス、賀茂川(鴨川)
このような感じで、移住して2年とは思えないほど、濃厚かつ、新鮮な驚きの連続の毎日です。
特に筆者(妻)は、引越してきてしばらくは東京と違うカルチャーや雰囲気に戸惑い、京都の生活に慣れるまで時間がかかりました。特に町内会も含め、人付き合いの濃厚さと世間の狭さにはいまだに驚いています。
しかし、2年が経った今、京都、特に西陣エリアでの暮らしが本当に気に入っており、自分に合ってきているなぁと日々感じています。特に京都特有のゆったりした空気感や自然が豊かな点が、マイペースな自分にはぴったりでした。
本記事が、京都移住に悩んでいる方にとって少しでも参考になれば幸いです。
ちなみに、京都に移住するにあたって、東京に住んでいた頃からお世話になっていたのが「京都移住計画」さんです。京都移住に少しでも興味がある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
(執筆&写真・俵谷夫妻)