日々西陣 Vol.8 ~猫好きもそうじゃない方も楽しめる!「猫」をキーワードに西陣めぐり~

2023.10.04


連日の猛暑もやっと落ち着き、日に日に秋の気配を感じられるようになってきました。

皆さまいかがお過ごしでしょうか?

突然ですが、筆者(妻)は大の猫好きです!

旅が多いライフスタイルのため、残念ながら自宅で猫を飼うことはできません……

しかし実家には元気な双子の猫がいるので、帰省時には会えるのを楽しみにしています。

今回は、そんな猫が大大大好きな筆者(妻)が、西陣エリアの猫にまつわるスポットをご紹介します。

称念寺(猫寺):猫によって栄えたといわれるお寺

寺の奥には、撫でるとその部分の病気が治るといわれる「おびんずるさま」も。

西陣で猫といえば、まずはここ!「称念寺(しょうねんじ)」は、別名「猫寺」ともよばれ、猫好きな方注目のお寺です。

お寺は不定期で閉まっていることもあるので注意

といっても、境内に実際に猫がいるわけではありません。

言い伝えによると、かつて、このお寺は財政的に困窮していたそうです。そんな状況でも、三代目住職は当時飼っていた愛猫を可愛がり、自分の食べ物を減らしても愛猫を手放すことはありませんでした。

しかしある晩、その住職の夢に愛猫の化身である美しい姫が現れ、優雅に舞っていました。そこで住職は、「こんなに私は困窮しているのに、優雅に舞っている場合か!」と怒り、ついに寺から愛猫を追い出してしまいました。

そのあと、今度は愛猫が住職の夢に現れ、明日寺に来る武士を丁重にもてなすようアドバイス。そのアドバイスどおりにしたところ、寺は以前にも増して再興したそうです。それ以来、この寺では猫の霊を大切に守っており、そこから猫寺とよばれるようになりました。

お寺入口にある看板には、猫寺の由来が書かれています

境内にはペット供養の看板も

ちなみに猫だけではなく、犬なども含めた動物の供養も行なっています。

境内で売られている動物御守

このお寺では、とってもキュートな猫のイラストが描かれた「動物御守」も購入できます。愛犬や愛猫の健やかな健康と長寿を願ったお守りだそうです。

箱に400円を入れて購入する無人販売スタイル。せっかくなので、私も実家の猫たちに1つ購入しました。

手を合わせてお祈りする猫のイラストが何とも可愛い!犬バージョンのお守りもありますよ。

色に迷ったけれど、紫をゲット!

ちょうど帰省したので、実家の猫に動物御守を授けました。元気に育ってね!

タイヨウネクタイ:西陣織のおしゃれな首輪を愛猫に

おしゃれした猫のイラストが可愛い!

タイヨウネクタイ株式会社」さんは、明治40年創業の西陣織の老舗です。こちらでは模様や色合いが美しい西陣織のネクタイを中心に、さまざまなオリジナル製品を制作されています。

タイヨウネクタイさんを知ったのは、今年2月の「24JIN NEXT 2023」でした。そこで見かけた猫用首輪があまりにも素敵で、ずっと伺ってみたいなと思っていたのです。

関連記事:日々西陣 Vol.2 〜新しい西陣との出会いを期待して「24JIN NEXT 2023」に行ってみた〜

衣棚通にある会社へお邪魔してきました!

なかでも個人的に気になっていたのが、「JOLIE CRAVATS(ジョリークラバッツ)」という猫用の首輪シリーズです。

「JOLIE CRAVATS」とは、フランス語で「可愛い!ネクタイ」を意味するそう。そもそもネクタイはフランス発祥。フランスでおしゃれなファッションアイテムとして人気を博したネクタイを、西陣織で作って猫に付けてあげる、という「贅沢と日常の融合」を大切にしているそう。

天然繊維シルクは、生で見るとその美しいツヤに感動する

西陣織の生地を使用したなんとも可愛い蝶ネクタイ型の首輪!この生地は天然繊維シルク100%で、繊細な猫の肌にとっても優しいんです。

同じ布地でネクタイやイヤリング・ピアスも展開しているから、愛猫とお揃いのコーディネートを楽しんでもOK。ちなみに首輪は、長さを調節できる「アジャスタータイプ」と、首に負担のかかりにくい「シュシュタイプ」から選べます。シュシュタイプは、猫だけでなく、小柄犬や、うさぎにもおすすめ。

猫自身が首輪を気に入りすぎて、飼い主さんが首輪を触ると怒る猫もいたそう(笑)

蝶ネクタイ型で、さらに西陣織でできた首輪なんて、なかなか他では見かけませんよね……!こんな可愛い首輪を付けたら、愛猫の写真を何時間も撮り続けてしまいそうです(笑)。

首輪を見せていただいたあとは、同じ建物内にある西陣織の工場も見学させていただきました。西陣を歩くとあちこちから聞こえてくる織機の音、実際に稼働している様子が見られて大興奮でした……!

この織機から美しい西陣織が生み出される

これが西陣織のもとになるシルクの糸。まるで宝石のようなツヤ!

細かい経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を織り込んで作られる西陣織は、細部まで美しくとても繊細な生地。もとになるシルクの糸も見せていただきましたが、キラキラした美しいツヤに驚きました。

そもそも良いネクタイはツヤが命らしく、そのためにもこんなに美しいツヤのシルク糸を使用するそう。糸をつまむとキュキュッと独特な感触があり、これは「絹鳴り(きぬなり)」という音で、高品質のシルク糸の証だそうです。

ことばのはおと:可愛い猫パフェを片手に、ゆっくり読書タイム

西陣の静かな住宅地のなかにあるブックカフェ

ことばのはおと」は、西陣の一角にある町家ブックカフェです。

店内はほんのりと落ち着いたBGMがかかっており、とても心が落ち着きます。緑が美しい庭も見えて、何とも良い雰囲気です。

鉄道に関する本もたくさん!普段は読まないジャンルに挑戦してみても良いかも?

室内には、窓際のカウンター席や畳のスペースがあります。本棚には、旅や電車、猫などさまざまなジャンルの本がぎっしり。鉄道好きにはたまらない電車のジオラマもあります。

私が選んだテーブルの上には、たまたま京都暮らしや移住に関する本が並んでいて、思わず何冊も読みふけってしまいました。

ここの店主さんは猫がお好きで、お店の2Fには愛猫ちゃんがいるそう。店内の本棚にもところどころ猫の置物があります。

店内は驚くほど静か。いつまでも読書の世界に浸れる

お昼13時から注文できる「にゃんこパフェ」は、猫好きの店主さんの猫愛がふんだんに詰まった看板メニュー。

可愛い猫のバニラアイスに、新鮮なキウイがたくさん飾ってあります。その下にはふわふわのシフォンケーキやヨーグルトムース、レモンゼリーなどが詰まっていて贅沢!

実は生クリームがとても苦手な筆者。そのためパフェを敬遠しがちでしたが、このヨーグルトムースは甘さ控えめでふんわりと軽く、とても美味しかったです。レモンやキウイの酸味も◎

ちなみに、時期によってパフェの中身やトッピングは変わるそうです。

バニラアイスとホワイトチョコレートでできた猫、可愛くて食べるのがもったいない!

お客さんにゆっくり読書を楽しんでもらうことをコンセプトにしているため、2名以上での来店の場合は、小さな声での会話をお願いしているそう。また小学生以上のお子様から来店OKとのことです。

女性1名でもふらりと入れる、本や猫好きな方におすすめの癒しスポットです。

暖簾には、可愛い招き猫が

西陣猫特集、いかがでしたか?猫好きな方はもちろんそうでない方も、どのスポットも西陣ならではの魅力がつまっているので、きっと行ってみたら楽しめるはず。

そして、他にも猫スポットご存じの方がいたら、筆者にぜひ教えてくださいね。猫に関わるものなら何でも喜びます!(笑)

日々西陣、来月もお楽しみに!

(執筆&写真・俵谷夫妻)


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